デッサンがうまくなるために私がしていたことは
こんな絵が描けたらいいな・・・。
絵を描いているけれどなかなか上手に描けるようにならない。
絵を描いていていつもそう、思います。
10年前に描いたスケッチ、恥ずかしくて誰にも見せることはできませんでしたが、10年後にこれだけ成長できましたよ。
と具体的に見ていただくために、恥ずかしいですが、その時の絵を掲載しました。
↓これが、10年前に描いた絵です。
そして現在↓
リビングにスケッチブックを置いて、家族がテレビを見ていた時に描いていたスケッチです。
その他にも
沢山、絵を描いたのですが、・・・絵に自信がなくてほとんど捨ててしまいました。
今になって、捨てなければよかったと後悔しています。
下手でも
その時の、自分がスケッチをしていた時間がその中につまっているからです。
時間が経つと、下手でもその時の家族とすごした情景がよみがえって、一つの記録となって、唯一無二のものとなると、後になって分かったからなんです。
それに、同じ絵は二度と描けませんからね。
そして、自分がどれだけうまくなったかが、目で見て分かって、絵を描く励みになるからです。
デッサンに自信がなくても好きな絵をまねすることで上達する
上手く描けない(自分が思ったように描けない)と絵を描くことがだんだんと楽しくなくなってしまいます。
上手に描くにはどうしたらいいのだろう。いつも考えていました。そして・・・
ラファエロの「ひわの聖母」という絵画を知っていますか?
ウフィツィ美術館 (トリップアドバイザー提供)
大学生の時に、この絵を見て、ふと、模写をしてみようと思いついたんです。
そうして、じっくりと鉛筆でデッサンをすると、
顔の影のつけ方や、体の曲線など一つ一つ、鉛筆でなぞることによって今まで、どんな風に線を引いて、影をどの部分に塗ればよいのかが、
手にとるように分かったんです。
模写をするとうまくなる
模写をしたあと、人の顔を描くとき、以前よりも楽に描くことができるようになったのを実感しました。
立体物を描くときに
手前に飛び出している部分などは、鉛筆の線をどの方向に引いたら良いのか。
影はどの部分に出来るのかといったことが分からなかったのですが、模写をすることで、
線の一本一本がどの方向に引かれているか、影はどの部分にできるのかが理解できたのです。
リンゴで例えると、手前に飛び出した部分(〇で囲んだ部分)です。
模写をすることで、より具体的に、線の描き方・影のつけ方が分かったのです。
ひわの聖母を描いた時は、ひざの部分の飛び出した部分が参考になりました。
それからは、巨匠と呼ばれる人達の素描が掲載されている本を探して、模写するようになったんです。
おすすめ・デッサン模写 練習本
この本の中に「サンギン」という言葉がでてきたのですが、「サンギン」について知らなかったので、絵に詳しい方に聞いてみたんです。でも、ちょっと分からない、という事で出版社に電話で聞いてみたんですね、
そうしたら、出版社の人も分からず、原書を訳したものが「サンギン」なので詳しくは分からないという事でした。
もしかしたら、画材の商品名かも知れないということです。
その後、
「美術の窓」という美術雑誌のなかの文章の中に、「サンギン」の単語を見つけたのです。
その文章を抜粋しました。
ー画材は何を使われることが多いですかー
私の場合、デッサンは単色だけでなく、色鉛筆でも描いています。黒やサンギン(紅殻色)のコンテで描くことも。・・・
と書いてあるのを見つけて、サンギンとは、紅殻色のコンテのことをいうのだと分かりました。
紅殻色は、レンガ色のような色のことです。
まとめ
①絵の上達方法で私が実践してよかった方法とは、巨匠と呼ばれる画家のデッサンを模写すること
②楽しく練習するためにも、自分が好きな画家のデッサン、もしくは絵を模写するようにしている
③描いた絵は自分では下手だと思っても、捨てないで取っておいたほうがよい。自分の制作の記録として、あとから見直して成長を目で確かめることができるし、自分の生活の記録として、唯一無二のものになります。
④私は現代の画家の技法書を読むと、なぜか絵が描きたくなるのです。それで、絵のモチベーションが落ちてきたら、図書館などで技法書を読むようにしています。
こんな、素敵な絵が描けたらなぁ、という気持ちが絵を描く原動力となっているようです。
参考にしていただけたら幸いです。