グラファイト鉛筆とは
↑写真のような、画材の一つで、
ペンシルタイプのものと、
粉末状のタイプのものと2種類があります。
「炭」を2700℃~3000℃で、空気を遮断した状態で熱を加えて処理することを「黒鉛化」というのですが、
「黒鉛化」して作られた純粋な炭が、このグラファイトです。
和名では、正確には「石墨」といいます。
黒鉛という名前に「鉛」が含まれているのは、グラファイトの元素を分析する前は鉛が含まれていると考えらえていたためで
元々はラテン語で(plumbago)と呼ばれており、英語では(black lead)。
それを直訳して「黒鉛」と名称が付きました。
グラファイトという名称は元素が「c」(カーボン)だと判明した後に付けられた名前です。
ペンシルタイプのグラファイトは
面を使って幅広い線を描いたり、とがった部分で細い線を描いたりと描画材料として使用します
黒色の粉末のグラファイトは、画面に擦り付けたり、水で溶いて刷毛で塗って使います。
「黒鉛化」した純粋な炭に
粘土を加えて焼き固めたものが鉛筆やシャープペンシルの芯として使われています。
加える粘土の分量の分量によって鉛筆の硬さが変わり、硬さによって、H~Bの表記で表してあります。
鉛筆グラファイトの種類
鉛筆グラファイトには
鉛筆の形に成型されていない
粉状のものもあります。
その、粉末状のグラファイトは、どんなふうに使用したらいいのか
について紹介します。
粉末グラファイトの使い方
グラファイトはそのままでも紙に定着する性質があるので、紙に擦り付けて使用することができます。
また、水で溶いて筆や刷毛で紙に描画することができます。
ただし、完全に定着するわけではなく、荒い粒子は取れてしまうので、完成したらフィキサチーフ(定着スプレー)で紙に定着させます。
↓この画材を利用して制作した絵がこちら
この絵の空の黒い部分に粉末のグラファイトを直接刷り込んで描画してあります。
下書き(鉛筆での下書きの段階で)グラファイトを付けていったのですが、指を使ってこすりつけるように、根気強く付けていきました。
でも、すべての粉末が画面にくっつく訳ではないので、表面に残った荒い粒子は柔らかい筆で払い落として、フィキサチーフを描けて定着させています。
写真で見ると
油彩で描いた部分は艶が出ていて、グラファイトの部分はマットな状態になっていますが、完成したら保護ニスを塗るので、艶の差はなくなります。
まとめ
*グラファイトとは、「炭」を2700℃~3000℃で、空気を遮断した状態で熱を加えて処理して、純粋な炭のことをいいます。
*絵を描く画材の一つとして、ペンシルタイプのものと、粉末状のものがあります。粉末状のものは、画面に刷り込んで使うほかに、水で溶いて刷毛で塗って使用します。
*グラファイトはそのままでも、紙に定着する性質がありますが、とくに粉末状のグラファイトは最後にフィキサチーフ(定着スプレー)をかけておくとよい。