個展をするってものすごいお金がかかるんだ
最初の個展でそう思っていた20代の私は
しばらく個展をしようとは考えていませんでした。その後、結婚子育て、フルタイムの仕事でそんなことは頭の中から忘れられていたんです。
仕事を退職して、よく公園に子供を連れて行ってたんですが、その隣に雑貨を扱うお店があったんです。
雑貨は好きでよく雑貨店は見て歩くのですが、そこに地元の画家の絵が展示してあったんですね。
それでお店の人に「ここのギャラリーって借りることはできるんですか?」と聞いてみたんです。
そうしたら、「できるわよ、使ってちょうだい」
賃貸料を聞いたら一日、7千円。
最初に個展をした会場費が一日2万円だったので、「安い」と感じてしまいました。
だけど
しばらくは、行動には移せませんでした。個展をするとなると、額縁代、ダイレクトメールの印刷代。郵送でダイレクトメールを送るとなると切手代。
それから、大量の絵を会場にどのように運んだらよいか。
個展の期間中は会場に出来るだけ居たいので、個展の期間中に会場まで毎日移動できる場所か、などなど・・・・。
絵画教室で一緒に絵を描いている方たちは発表している
8年間、隙間時間でデッサンや水彩画、パステル画、絵画教室で学んだ油彩画と描いてきましたが
それらの絵は誰にも見られず、ただ、しまい込まれてやがては処分・・・なんて
なんだか切ないな。
せめて、展示してみんなに見てもらえたら。
絵画教室の一緒に絵を学んでいる方も個展をしたり、団体展で発表をしたりしていました。
そんな姿をみたら、私もやろうかな・・・そんな気分になり、公園近くにある雑貨店を思い出し、その雑貨店に足を運ぶことにしたのです。
そこなら、自分の車に絵をすべて詰んで運んで展示ができそうだ。
それに、毎日会場にも行くことができるし・・・。
契約にはポートフォリオと名刺が必要
あれから6か月(半年)も経っていたので「いいわよ、借りてちょうだい」といってくれた方は辞めていなくなってしまいました。
代わりに、このお店の店長替わりという方に事情を説明することになった訳なんですが、その方からしたら、私は全く知らないひと。突然絵の個展をしたいと言いに来た主婦ですから不審感があったのでしょう。
なかなか好意的に迎えてくれはしませんでした。
でも
たくさんの絵の写真、地元の公募展で大賞を受賞したこと、昔高校で美術教師をしていたこと、などを話すとだんだんと、好意的に受け入れてくれるようになったのです。
名刺も作っていなくて「名刺はないの?メモでいいからこの紙に名前と電話番号書いてちょうだい。と言われメモ用紙に自分の名前と電話番号を記載して渡しました。
そんなわけで2度目の個展ができるようになったんです。
その時に実感したことは
*ポートフォリオは作って持参すること
*名刺を作ること
自分の名前と経歴を出すのが怖かった
個展をやりたい、絵を発表したい・・・・それなのに自分の名前と経歴を出すのが怖いなんて。
最初の個展の時に、会場で心無いことをいわれて嫌な思いをしたこと。
自分の出身大学をからかわれたことがずっと心の隅にあって、思い切って経歴を出すことができませんでした。
それに、絵画教室で描いた作品ですから、絵に値段を付けて販売することもできません。
個展を開いてみて意外な感想を
出身大学の名前は出して使ったほうがいいよ
「絵は売れない?日本全国規模で考えればそんなことないと思うけど」
このセリフが
少しずつ
私の考えを変えていくきっかけになりました。
そうして、恐れていたこと(初めて個展をしたときのようなこと)は起こらず、個展を終えることができたんですが、
出費はありました。絵は値段を付けて販売しなかったので利益も出ませんでした。
でも、絵が好きな方とつながりができたりと出費以上の収穫を得ることができたな!という感想でした。
ずっと、家に閉じこもって誰とも交流しなかった時を考えると、自分の物事に対する考え方が変わったと思います。やはりそうゆう意味でもやってよかったと感じています。
これから初めて個展をやってみたいと考えている人へ
*ダメ元で声をかけていく
*自分が絵を描いていることを他者へ伝える
*作品を作りためておく
*ポートフォリオ(自分の作品集」)をつくる
当時はパソコンで写真に撮った作品画像を編集して印刷するなんてことができずに写真をそのままファイルに貼り付けてました。今は写真をパソコンに取り込んで編集したり文章を入れたりして作ることができるようになりましたよ。(勉強しました)
*名刺を作る
以上です。
きちんとしたギャラリーでなくても、絵を展示してくれる場所は声をかけると見つかるもんです。
絵画教室で一緒に絵を学んでいた方は銀行で個展をしていました。
一昨年前に道草さんで個展をした時の様子をフォトブックに収めておきました。
こうしておくと、次の個展をする際にギャラリーの方に説明するときに有効です。