絵を描く場所に困っていませんか
これから
絵を描いてみたいなぁ。
油絵や100号といった大作も描いてみたいな
・・・だけど、絵を描く場所ないしなぁ。
そんなことを考えているあなたに
私が
どうにか、こうにか、絵の描く場所を見つけ出して、描いてきた軌跡を紹介することで
絵の描く場所を見つけるヒントになったら・・・。
そう思い
記事にしてみました。
一言に
「描く場所探し」
といっても。
画材の種類によっても変わってくるだろうし
それに
今は、デジタルで絵を描いている方もいらっしゃるので
そんな方は、
パソコンが1台置けるスペースがあったら、どこでも絵が描けるので
「絵を描く場所」について考えなくてもいいのかな、と思います。
自分の居場所がどこでもアトリエになりますものね。
だけど
アナログの絵の場合
絵を描く場所(アトリエ)はやっぱり必要ですよね。
私の場合、油絵を描きたかった(それも100号サイズ)というとても大きな絵だったので、
制作する場所にはいつも頭を悩ませていました・・・。
*100号サイズというのは、160×130㎝の大きさの絵なんです。
それというのも
画家になるためには
東京で開催されている有名な公募団体に入選して、そののちに会員にならないと画家として名乗れないと思って
いたからなんですね。
30年前の大昔の話ですよ。
そんな私がどうやって絵を描く場所を見つけて絵を描いてきたのか、詳しく書いていきますね。
絵を描く場所の見つけ方
自宅で絵を描く場合は
住宅事情が大きなポイントになるのかな、と思います。
私の生家は田舎だったので、絵を描く部屋には困りませんでした。
だけど、アパートで、しかもワンルームだったりすると自宅で絵を描くことは困難ですよね。
そういった面で、高校時代は制作場所には恵まれていて
自宅で、油絵を描くことができていました。
戸建ての住宅といっても
私が生まれ育った場所は、周りが田んぼと山に囲まれ、隣のお宅までの距離が100メートルくらい離れているような場所でしたので、
いわゆる
今でいうところの古民家のような家だったんです。
普通
戸建てというと、
リビング、キッチン、洗面にお風呂場。
そして、6畳の部屋が2つか、3つだと思うんです。
だけど
古い農家の住宅はそれに比べたら広いですから、
1部屋を油絵を描く部屋として使うことができていたんですね。
そんなわけで、
高校時代は絵を描く場所には困らなかったのですが
大学卒業と同時に一人暮らしを始めた私は
アパートの住人となり
絵を描く場所に困るようになったのです。
やはり・・・
アパートでの100号の油絵の制作は無理でしたね。
まず、
どうして無理だったのかというと・・・。
スペース的にもきつかったのですが、
アパートって、構造が比較的簡単に作られているのですね、それでもって、いろんな方が入居しています。
家族向けの比較的賃貸料金が高めのアパートならそんなことはないと思うのですが
私が借りたアパートは賃貸料金が低めということもあり、
隣の住人の方の話し声が聞こえてくるくらい簡単な構造建築だったようなんですね。
それに
昼間、勤務されているかたばかりじゃなくて、夜お仕事をされている方が住んでいたようで
生活音がうるさいという苦情が結構あり、絵を描くことは断念せざるを得なかったのです。
やはり
アパートなどの、スペースに限りある住宅事情では、絵は描けないわけじゃないのですが
せいぜい10号サイズくらいまでに止めておいたほうが良いようです。
20世紀のの画家「ルネ・マグリット」はキッチンで油絵の制作をしていたそうですよ。
ルネ・マグリットはこんな絵を描く画家です。
国立新美術館で開催されたルネ・マグリット展の動画をお借りいたしました。
マグリットはごく普通のサラリーマン生活をしていたそうなんです。
そして、余暇にキッチンで絵を描き、
今のような絵を残したんですね。
そのほかにも
制作場所の狭さを何とか工夫して、大きな作品を制作していた画家はいたようです。
最初はアパートで生活していたのですが、どうしても100号サイズの油絵を描きたかった私は
一戸建ての住宅を借りることにしたんですね。
探せば見つかるもので、普通のアパート料金よりも低賃金で、一戸建ての住宅を借りることができたのです。
地方だから、一戸建てを賃貸で借りることができたのでしょうね。
都心でも、彫刻などの立体の作品を制作している方は、戸建ての賃貸住宅で制作しているようです。
そのような形で、20代の頃は100号サイズの大きな絵を制作していました。
独身だからできたということもありますよね。
だけど、家族が出来てからはさすがに自宅で100号サイズの油絵を描くことはできなくなってしまいましたが・・・。
絵を描く場所の見つけ方その2
屋外で絵を描くという方法もありますが。
だけど
ちょっと現実的じゃないですよね。
気候や天候に左右されるし、住宅街なんかでは長時間同じ場所にいて絵を描くことは無理ですよね。
たまに
気分転換に山や、海を描くといったことではいいかな、と思いますが。
絵を描く場所としてのレンタル創作スペース
絵を描く場所として「レンタル創作スペース」という場所があるようです。
インターネットを検索すると出てきますね。
都心では結構あるようなのですが、
地方では見かけないのが残念です。
以前、絵を描くことが趣味の人たちから一緒に絵を描かない?と
誘われて、公民館だった場所を借りて
借り賃をみんなで出し合い、絵を描いたことがありました。
なければ、自分たちで作ってしまうのもいい方法だな~と思いましたね。
「何人かで絵を描く場所を借りる」という方法もありますよね。
絵画教室に行く
絵画教室を制作の場所としてしまうのもありかな、と思うのです。
場所代としては、料金が高くついてしまいますが、
絵を教えてもらえること
共通の趣味を持った方と知り合いになれること
毎日描かなくても、たまに絵を描くだけで充分という方には良い方法だと思うのです。
また、
毎日の雑事に追われてなかなか絵を描く時間が取れない方は、日々のルーティンに組み込んでしまうためにもいい方法だと思うのです。
私は、子供が小さいときは
ある程度強制的にでも絵を描く時間を作らないと
絵は描けない、
そう思い絵画教室に通うようにしていました。
絵を描く場所その3
賃貸アパートでは
油絵と20号サイズ以上のおおきさの絵はあきらめたほうがよさそうです。
まず
油絵はどんなに、無臭の油絵具ですから・・・とメーカーさんがうたっていても、家族の理解が得られない場合やちいさなお子さんがいる家庭では、油絵具以外の画材を使ったほうが賢明です。
そうした場合は水彩画にするとか、鉛筆画にするといいですね。
私も、家族が出来てからは、ほとんど絵は描きませんでした。
子育てとフルタイム勤務で絵を描くどころではなかったということもあるのですが、
アパートでの、絵画制作には、かなり制限があるのです。
絵を描く場所で絶対に外せないものは?
絵を描く場所で絶対に外せないものは、やはり
水道(水が使えるようになっていること)でしょうか。
ルネ・マグリットも、キッチンで制作していたのは、やはり水道があったからなのだと思いますよ。
それから
意外と見落としがちなのは、画材を置いておくスペースと、たまってくる作品の保管場所なんですね。
画材は描き始めの頃はそんなに数もないのですが、
いろんな画材をためしてみたい
とか
いろんな技法を使うようになってくると、使う画材の種類も増えてきます。
そうすると、その画材を置いておくスペースが必要なんですね。
あと
作品もどんどんとたまってきます。
私は、結婚を機会に今まで描いてきた大作の絵と画材などを大量に処分しました。
絵を続けていくためには
そういった、作品を保管しておくスペースも考えていかなくちゃならないんですよね。
作品もそうなのですが、額縁も展覧会や個展をすると、たくさんたまってきます。
個展では、日本では額縁も含めて展示して、販売するので額縁は買わなくてはなりません。海外のギャラリーでは、額縁をつけないで販売して、購入したお客さんが自分で後から気に入った額縁を購入していくのだそうですが。
毎年、個展を開いて完売するのなら額縁は残っていかないのでしょうけど、
そうはいかないので・・。
そこで
こんなのがありました。
そのほかにも、インターネットでレンタル額縁で検索するといろいろとレンタルの額縁やさんが見つかりますよ。
絵を描く場所はどれくらいのスペースが必要?
机の上で絵を描く場合
机の上での作業だったら、畳2畳分のスペースがあれば問題なく絵を描くことができます。
水彩や鉛筆画といった作品なら、リビングでも描くことができますよね。
机の上でも、0号やサムホールサイズの油絵だったら描くこともできます。それくらいの大きさだったら、油絵具のにおいも気にならず制作できますよ。
油絵具のにおいが強い、というよりは、油絵具を溶く、テレピンやぺトロールといった溶剤がとても匂うので、
テレピンやぺトロールをにおいの無い、無臭タイプの製品にすると問題なく制作することができます。
ただ、においが出ないといっても、有害な物質は空気中に放出されていることには変わりはないので、
換気をしたり、小さいお子さんがいる家庭では、やはりあきらめたほうがいいようです。
イーゼルを使って絵を描く場合
イーゼルを使って絵を描くとなると
最低でも6畳の部屋が1部屋必要になります。
イーセルだけじゃなくて、モチーフを前に置いたりすると、結構場所が必要になりますし、画材や作品を保管しておくスペースを考えると、やはり一部屋は確保したいところですね。
絵を描く場所のほかにも必要な場所
一般の住宅では、絵の保管場所を確保することは困難ですよね。
軽く趣味で絵を描きたいと思っている人には、保管場所を借りるほどでもないでしょうし。
絵画教室の先生などは、自宅の庭に絵を保管しておくことのできる倉庫(物置?)を建設したようです。
そこまではしなくても、
ごく普通の住宅なら、クローゼットを作品の保管場所にするくらいでしょうか。
私は、油絵は保管に困るので、それで水彩や鉛筆画、色鉛筆画にしているというのもあります。
できるだけ、保管場所のことも考えながら制作しています。
絵を描く場所を見つけるには臨機応変に考えよう
一言で、絵を描く場所といっても
使う画材・描く絵の大きさ・家族の理解・住宅事情によってほんとうにさまざまですよね。
ちょっと趣味で絵を描いてみたいひとから
プロとして活躍したい方まで
そういったことでも、絵を描く場所は変わってきます。
私は、20代最初の頃は、有名な公募美術展に入選することを目標に絵を描いていたので、どうしても100号サイズの油絵を描く場所を確保しなくちゃならなかったのですが
結婚と同時に、アパートでの暮らしになって、
小さい水彩画やデッサンをたまに描くくらいでした。
どうにか、絵を描くために何か方法はないかな?と考えて行動したのが、「絵画教室に通う」ということでした。
絵画教室は
絵を教えてもらうところ
なのですが、制作場所と制作空間がない人には最後の砦みたいな場所だと私は思うんです。
お金はかかりましたが、振り返ると通ってよかったな・・・と思います。
小さかった子供も大きくなって家を出ていきます。
今描けないから
もうやめる、というは早計というもの。
絵を描く場所がなくても、スローダウンの時期と考えて、細く長く続けたほうがいいと思うのです。
絵を描く場所を自宅に作る?自分のアトリエ
絵を描く場所は、住宅事情・家族の理解などなどいろいろありますが
主婦でも、
ここは私だけの作業スペースといった場所を作りましょう。そうすることで、家事やその他のことと切り離して
自分のやりたいことに集中できるようになるからです。
主婦は、家庭が仕事場で、家事ってやればやるほど際限なくできてしまう仕事だし、
どこかで区切りをつけないと、365日24時間仕事をしているような状態になってしまうんですよね。
そんなときに、
今日の仕事はここまで、という風に仕事の終わりを決めて、自分のやりたいことをやることで、気分転換になります。
それに、家が仕事場なので、家の中にいるといろいろとやらなくてはならないことに目が行って、結局くつろげない
ということも・・・。
ずっと、絵を描き続けていくなら、家族の理解を求めて自分だけのアトリエを1部屋もつことも大切なのかな、そんな風に思いました。
まとめ
「アトリエ」絵を描く場所の見つけ方について、いろいろとご紹介してみましたが、いかがでしたか。
100号サイズの油絵に挑戦するなら、一戸建ての賃貸住宅を借りるという手もあります。
子供が小さいから、場所と時間がとれない、でも絵を描きたい、そんな方は思い切って絵画教室に通ってしまうのもありだとおもうのです。
絵画教室も、社会人を対象に、夜間に開講しているところもありますし。
個人で開業している絵画教室は、先生と相談すれば時間の調節が可能だと思うのです。
また、
インターネットでの絵画教室もあります。
私は、油絵にずっとこだわってきたのですが、今思うとそんなにこだわらなくてもよかったなと思いました。
表現する、ということはどんな画材を使っても、どのような方法でもできるのですから。
こだわらないことがポイントかなと思います。
そうすれば、どんな場所でも絵を描くことができるのですから。