今回は、絵をみることが好きなんだけど、子育て中だからなかなか美術館に行って絵を観ることが出来ないな・・・。
そんなことを考えている
ママさんに
それから、絵画鑑賞を趣味にしてみたいのだけど、まずどんな美術館へ行ったらいいのだろう?
そんなかたの参考にしてもらえたら・・・と考えて記事を書いてみました。
美術館で絵画鑑賞って、こどもがいたら難しい、そんなイメージを持っていませんか?
私の子育て中はどうだったかな?そんなことも交えながら、
一緒に楽しむ方法を紹介していきたいと思います。
絵の見方その1・好みの絵のジャンルを決める
なかなか、画家の名前を聞く機会ってないですよね。
上の絵は20世紀の画家「カンディンスキー」という画家で、音をテーマにした抽象画を描いたことで有名ですが、
こんな感じの抽象画から
こんな印象派の絵や
宗教画といったジャンルもあります。
絵画も洋画と日本画がありますね。
版画もあります。
版画の種類も木版画や銅版画などなど・・・
現代アートのジャンルもありますよね。
絵画といっても本当にたくさんのジャンルがあるので、どうやって選んだら分からないかもしれません。
そんな時は、ざっくりとでいいので、西洋絵画の歴史について知っておくと選びやすいです。
・・・だけどね、西洋美術史の本なんか見ると眠くなってしまうんですよね。
本屋さんや図書館で美術のコーナーに西洋美術の本はありますが、
文字ばかりで厚みのある本ばかりなのですよね。
それに、
子育て中や仕事で忙しくて、読んでいられないよって方も多いと思います。
私もそうです。
それで、おすすめの本なのですが
「アートコミックまんが西洋美術史」
という本です。
この本は1994年に刊行されているので、書店では見かけないと思いますが、Amazonで見てみるとあるので、そこで買い求めることができます。
この本は小学生でもわかりやすいように、漢字すべてにルビがふってあって、
ほぼ、漫画で美術の歴史について学ぶことができます。
この、バージョンでの日本美術史もあります。
実は、西洋美術史の本などは、文字と聞きなれない言葉がたくさん書いてあって、読む気がしなかったのですが
この本で、美術史の全体像を把握してからは
美術史も楽しい
と思うようになって、
それから、少しずつキリスト教絵画について深堀して学んだり、現代アートについて調べてみたり・・・といったように、
美術についても理解が深まったんですよね。
この本は
全部で3巻あり、古代の美術からはじまって、3巻はピカソのことはもちろん、20世紀の現代アートの事まで、分かりやすく解説がしてあります。
ジャンルを決めておくことで、
目当ての美術館を見つけることができるし、鑑賞するときも、より楽しむことができますよ。
絵の見方その2・予備知識も必要
美術って感性の分野だと思われていますが、
本当は知性的で理知的な分野なんですよ。
私も美術って、感性だけの世界だとずっと思っていたんです。
だから、絵に何も意味はないって思っていたんです。
絵って、ただ目の前のものを紙の上に映し出すだけの行為だけだと考えていたわけです。
だけど、
美術をいろいろと学んでいくうちに
そうじゃない・・・と分かったんですね。
美術を楽しめないのは、ただ絵を眺めているだけだから・・・なのだそうです。
世界のビジネスエリートが身に着ける教養「西洋美術史」
木村泰司著 ダイヤモンド社刊 定価1600+税
という本の中では、
美術鑑賞を楽しめないのは、ただ絵を眺めているだけだから・・・
「美術は見るものではなく、読むもの」
美術史を振り返っても、西洋美術は伝統的に知性と理性に訴えることを是としてきました。
美術は、それぞれの時代の政治・宗教・哲学・風習・価値観などが造形的になったものが美術品であり建築なのです。
DIAMOND online 「感性」だけで見るのをやめると美術鑑賞はもっと面白くなる
より引用
ずっと私も、美術って感性だけのものだと思っていたので、ちゃんとした理屈があるんだ~!
と分かった時は結構衝撃的でしたね。
それなので、
美術史を少しづつ学んでいってます。
こどもが保育園の時に購入して読んでいた、「おかあさんと子供のための画集」という本なのですが
その本は
「おはなし名画シリーズ」というもので、、毎月1冊購入して全巻で12冊くらいでした。
1冊づつ一人の画家について紹介した画集なのですが
それを
購入して娘と読んでいました。
こどもと美術を楽しむのに、とてもおすすめしたい本です。
おはなし名画シリーズについてはこちらのサイトでご覧になれます。
こういった画集(絵本)で楽しむのもいいものだな、と思っていましたよ。
絵の見方その3・より絵画を楽しむには
絵をまったく描いたことがなくても十分、絵画鑑賞は楽しめます。
でも、少しでも絵を描いた人のほうが、より絵画を観る目が変わると思いますよ。
なぜかというと、
画家の技術的なすごさとか、絵を描くのにかかる制作時間などが、体感として分かるからです。
制作背景が分かり作品のすごさのようなものが理解できるからですね。
それに、
絵が描かれた歴史的背景の他に技術的が背景も想像できるので、画材への興味が湧いてきて、
そこから、画材の歴史を探っていくと、人間の技術が美術にどのように影響してきたのかも分かって
とても興味深く観ることができるからなんです。
絵の見方その4・こどもがまだ小さいからこそ
子育て中のおかあさんの気持ち・・・よくわかります。
私は美術に関わる仕事をしていたので、少しでも美術に触れていなくては!と言った半ば強制的な気持ちもあって
どうしたら美術の情報を得られるかな?と子育て中は考えていたからです。
まだ、こんなにもインターネットは普及していなくてね。
家にパソコンはあったのですが、パソコンと電話機のモジュラージャックをつないで
電話回線を利用してインターネットをつないでサイトを見ていましたからね・・苦笑い
モジュラージャックってなんですか?と聞かれてしまいそうですが・・・・。
以前は電話回線と同じようなものを
パソコンに差し込む、差込口があって、それで電話回線とつなぐことによって
電話回線を利用してインターネットをつないでいました。
地方にいると
美術館に行くのも車で1時くらいはかかりますよね。
そのころ、「情報メディア」という言葉が出始めて、
「情報メディア」について学んでくださいなんて職場で言われましたが、
う~ん
乳幼児を抱えていては、東京に研修に行きたくても行けず・・・こうして世の中から取り残されていくのね。
・・・とブルーな気持ちになっていたことを思い出します。
今となっては懐かしいですが
今は普通に無線LAN Wi-Fi でインターネットが繋がり、誰もがスマホを持っています。
インターネットのサイトも増えて
美術館に足を運ばなくても、世界中の美術館に所蔵してある名画を鑑賞するこだってできるんですからね。
すごいです。
インターネットを通して遠方からでも講座を受けることもできるようになりました。
本当に、あっという間に変わりましたよね。
今、もし
私が子育て中だったら、
インターネットで美術鑑賞をして
インターネットで新しい知識を得るために、講座を受講するな~。
子育てをしているときにインターネットでサイトをみてはいましたが、今よりずっと少なくて、ましてや
美術に関係したサイトはありませんでした。
旅行の記録を綴った個人のブログ記事を読んでは、イタリア旅行の様子を見ては
イタリアの絵画みたいな、と思いをはせていましたね。
なので
どんどん、インターネットを活用して、美術鑑賞しましょう。
Googleが行っている「Google Art &Culture」では世界70カ国、1000点以上(2016年7月現在)を超える美術館の作品を高画質で見ることができます。
なぜ、世界のエリートはどんなに忙しくても美術館に行くのか?
岡崎大輔著 SBCreative 発行 定価1400円+税 より引用
Google Art & Culture のサイトはこちらから
上記のサイトでは、実際に美術館にいるような感じで絵画作品をみることができます。
まるで、自分が海外の美術館の中に立って絵画を観ているような状態で絵を楽しむことができるんですよ。
Googleのストリートビューのような感じと言ったら分かりやすいでしょうか。
サイト内にはプロフィールという機能が付いていて、自分のお気に入りの画像を集めて保存しておくこともできます。
その他にも、探すと高画質で無料名画を楽しめるサイトがあるんですね。
ほんと、驚きます。
絵の見方その5・美術館とこども
私は美術館にこどもを連れて行ってはいけないと思い込んでいました。。
じっと寝ているまだ、乳幼児ならベビーカーや抱っこして、展示作品を観ることはできると思いますが
歩き始めると、大切な展示作品を触ってしまうのではないかと心配だったんです。
学芸員さんに叱られたらどうしよう。
芸術作品に触れて、傷を付けてしまったら・・・・。
そうでなくても、
し~んと静まり返った美術館に子供を連れていくことは、とても気が引けます。
だけど
インターネットで美術館のことを調べていくうちに
意外にも、入場に年齢制限はなくて、赤ちゃん連れでも大丈夫なようです。
私が子育て中だった時と比べて、インターネットの普及で美術館の情報をたくさん得ることができるようになったこともあり
調べていくと
たくさんのこどものための美術館もみつかしました。
そして、赤ちゃん連れでも美術館を楽しめるようにベビーカーの貸し出しが合ったり
授乳室があったり、なくても、問い合わせると開いている部屋を貸してくれるという事まで書いてありビックリしました。
地元の美術館のホームページも見てみると、
こどもを対象とした、ワークショップやイベントも開催されているそうです。
赤ちゃん連れでも美術館が楽しめるのは、ほんとうに嬉しいですね。
絵の見方その6・こどもと一緒に
意外にも?
託児室を備えた美術館は増えているそうなんです。
ただ、実施日や実施時間・定員などが限られていたり、前もって予約が必要なところも多いので、あらかじめ確認しておいた方がよさそうですね。
国立新美術館(東京・六本木)の託児サービズの案内サイトはこちら
Bunkamura(東京・渋谷)のお子様向けサービスについてのサイトはこちら
横須賀美術館(神奈川・横須賀)の託児サービズの案内サイトはこちら
など、など。
地元でも、乳幼児連れでも入場可能か、施設はあるかどうか確認してみるといいですね。
私の地元でもたくさんの子供を連れて楽しめる美術館がありました。
普段、子供と自分だけではなかなか行くことが出来ない遠方の美術館も
夏休みや冬休みを利用して、家族で美術館に行くことができます。
子供が乳幼児の時には、那須のテディベアミュジーアムやとりっくアートピアに行ったことがありました。
幼稚園になってからすこしずつ私と二人で美術館に行くようになり、
子供向けの美術館でなくても
走り回らない・喋らない・作品には触らない
といったことを、よく言い聞かせれば、ちゃんと大人と同じように絵を鑑賞することができていました。
絵の見方その7・一人でも楽しめる趣味として
私が生まれ育った場所は、田舎なので
本物の油絵を見たことがなく、育ちました。
一番最初に、美術館に連れて行ってもらって見た油絵は、美術の教科書で見る絵とまったく違っていて
ちょっと驚いたのを覚えています。
やっぱり。本物は印刷された絵とはまったくちがいますね・・・・。
そして、
ただ、眺めるだけじゃなくて、歴史や作者の生涯について理解を深めることでさらに
絵が違ってみえるので、ますます
絵を観ることが楽しくなりました。
ひとりでも楽しめる趣味でもあるし、生涯を通して楽しむことが出来る趣味だと思います。
絵の見方その8・ギャラリーなどでも
絵を観ることが楽しくなって、美術の情報にアンテナを張っていると、
本格的な美術館にいかなくても、さまざまな施設で絵や美術に関係する展示会が開催されていることに気が付きます。
そういった、展示を見て歩くことも楽しいですよ。
絵の見方その9・ワークショップに参加
ギャラリーでの展示の良いところは、その作品をつくった作家と合って、話が出来ることだと思います。
作家の方と話をすることから、作品が作られたエピソードを聞くことで
自分が最初に感じたイメージと違うイメージに変わることもあります。
ワークショップというイベントをやっている時には、作品作りを体験する事ができます。
子供と一緒に参加できるイベントもあり、楽しいし、思い出になりますよ。
まとめ
こどもと一緒に美術を楽しむことは、ちょっとむりかな?と思っている方は私だけじゃないと思うのです。
私が子育て中のころより
インターネットの普及で、家の中でも世界中の名画を楽しむことができるようになったし、
美術館も、赤ちゃんやこども連れでも入場できるような施設やイベントが開催されるようになっています。
すこし、うらやましいです。
こどもと過ごす時間は長いようで、過ぎてしまうとあっという間に感じでしまいます。
こどもと美術館でアートを楽しむ時間をたくさん作ってくださいね。